「金型の日」を迎えるにあたって
一般社団法人日本金型工業会
会長 牧野 俊清
日本金型工業会は今年で第40回「金型の日」を迎えることができました。これもひとえに会員企業、関連業界の皆さまのご支援とご協力の賜であると深謝申し上げます。
日本の金型業界はリーマンショックによる世界同時不況の影響により大打撃を受け、その後もなかなか回復基調を取り戻せずに低迷を続けてきましたが、ここ数年少しづつですが統計上では回復の兆しが見られてきています。
そのような状況で昨年末に誕生した第2次安倍内閣には期待しております。ここにきてよく耳にする「アベノミクス」という言葉、公共事業、大胆な金融緩和、成長戦略の「三本の矢」、さらに2020年東京オリンピック決定による今後の経済効果としての「四本目の矢」まで登場して安倍首相の運の良さを感じ、先ずは将来に向けてアベノミクスに期待したいと思います。
しかし一方では、ユーザー企業の海外進出(現地調達)は止まらず、高利益計上は大手企業のみという歪な産業構造、エネルギー値上げなど負の部分も見逃せません。
このような状況の中で今春、経済産業省では金型も含めた素形材産業を対象とした「新
素形材産業ビジョン」を発表しました。
当工業会としても平成19年に発表した金型産業ビジョンの見直し版としての「新金型
産業ビジョン」策定に取りかかっています。今回のビジョンは特に業界の若手経営者の考え方、アイディアを取り込んでいきたいと思っています。
日本金型工業会も金型関連の唯一の全国団体として、産学官一体となって日本のモノづくり、日本の金型産業をなんとかしなければなりませんので、会員企業、関連団体、官公庁の皆様のさらなるご支援ご協力をお願い申し上げます。